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だらだらつれづれと。
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久し振りのその4
以下、一部の方々のとっては
不快な内容及び表現が含まれます。
ご了承の上で閲覧申し上げます

こちらは続きの方になります
初めての場合はこちらから

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ーーーーゴトッ



わたしの机の上に抹茶ラテ5本(しかもすべてグランディサイズである)が
入った袋が置かれた。


「いやぁ、悪いわねぇ」

わたしは思わず笑みがこぼれた。


「わざわざ行ってもらうんだから気にしないで」


「はい、ブツと交通費用のチャージカード。
 あいつの家、結構遠いから。後、包みの中身は絶対見ちゃダメだよ」


「わかってるって。どーせ、スケベ写真かなんかでしょー。見ないから大丈夫」


わたしは厳重に包まれた何かをを受け取りカバンにしまいながら応えた。


「んじゃ、行ってくるわね」


「道中気をつけてー」

「合間に報告よろしく」

「気が向いたら肝試しにもきてね」

それぞれの言葉に後ろ髪を引かれながらわたしは意気揚々と教室を出ようとした。


「あ・・・・」


隣のクラスの男の子だ。
ここ最近は話はしてないなぁ。どうでもいいけど。


「やっほー。わたしは今から冒険の旅に出るのだー。
 明日からの長期休み、楽しみなされ。んじゃ、お先に失礼ー」


彼にはすれ違い時に軽やかに声をかけた。

わたしはスキップをするかのように軽やかな足取りで
教室を颯爽と出て、目的地に向かうことにした。


ーーーーわたしは冒険と言ったことに後悔することになる。


学校を出るとライナーに乗って最初の目的地である繁華街に向かう。
ライナーの最寄りだと30分位かかるがバスだと10分もかからないらしい。


お腹も空いた事だしバスの時間まで半時間ほどあったので
近くの商店で買い物をして、そのままバスに乗り込んだ。


ーーーなんだかんだでいろいろ買ってしまった。
パンの類いは持ちが良いので便利なのだ。
念のためリサイクルボトルのジュースも何本か買い込んだし。


バスに揺られながら荷物の整理をしていると、
昨日カバンに入れた巾着袋が目についた。


昨日の夜、リビングで見つけた狼か狐を彷彿させる黒い陶器制の人形。
わたし個人が買うものなら布製のぬいぐるみだ。
陶器でできた動物の人形なんてまず買うことはないしもらった覚えはない。
リビングを片付けたときに出てきたのだ。
すぐにように巾着袋に入れたままスカートのポケットにしまいこんだ
今日、このまま会うのだから、もしやと思って聞くしかないだろう。

わたしは考えながら、バスが目的地に着くのを待った。


バスを降りるとまずはデバイスのツールで地図を開き、目的地まで経路を。確認する。



ーーーーうわぁ・・・・近くに曰く付きの廃神社がある。
通らないように道をしっかり確認しないとなぁ。


「こんにちはー。お姉さん、この辺では見ない人だね。なんか用事あるの?」

いきなり声をかけられた。
声の主はわたしより少し幼い少年だった。
短く切り揃えられた黒髪で、目をクリクリしている愛らしい少年だ。
身長もわたしより小さい。
今日から夏休みなのか、半袖のシャツと短めのズボンを身に纏っている。



「あら?こんにちは。わたしはクラスメイトに会いに来たの。
 舞月真人(まいつきしんと)っていう男の子よ。
 因みに踊りの舞でお月さんのつきで舞月っていうんだけど」


「あれれ?偶然かな??ぼくも舞月っていうんだ。因みに名前は麻人」



ーーーーまさかの噂で聞いた弟!?


「わたしは、聖羅くなせ。
 もしかして、わたしはあなたのお兄さんに
 会いに来たってことになるのかしらん?」


「うん!そうだね!真人っていうのはぼくの兄さんの名前だね。兄さんに何の用?」

ーーー嘘ぉ!!?こんな可愛らしい弟がいたの!?
どちらかと言えば母親に似たのだろうか?


「お届けものとちょっと、個人的な用事・・・
 あっ、今のはあなたのお兄さんには内緒ね」


「ごめん。兄さん、今日朝から出掛けているんだ」


ーーー朝から出掛けている??学校では見てないけど


「そうなの?上がってお兄さんのお部屋で
 待たせていただこうかしらん?」


「なんだったらぼくが案内するよ!!」


「大丈夫大丈夫。デバイスもあるし、
 友達に地図も書いてもらったから大丈夫。じゃーね!」



わたしは目的地まで勢いよく駆け出した。


ーーーーまぁ、案内してもらわなくても大丈夫だろう。



この考えが甘かったことに後程気付くことになる。




しばらく歩いていると、不気味な気配を感じた。
ふと気配の方に目をやると、なんか昼間なのに不気味な雰囲気が漂う神社。
ここに神様いるの?と聞きたくなるような気分になる。


ーーーーここが言っていた廃神社か!?
でも、おかしい。ここを通らないように避けていたはず。
何故?なんで、こんなところにいる。


わたしは道を間違えたと思い、慌て戻りもう一度目的地に向かう。


しばらくするとまたもや不気味な空気。


ーーーさっきの神社だ。

もう一回道をもどり、再び目的地に向かう。


しかし、しばらく歩くと見えるのは件の廃神社のみ。


ーーーーどうなってるの!?



背筋が寒くなった。
急いで道をもどり、最初のバス停辺りにいこうと駆け出した。



しばらくするとまたもや不気味な廃神社。


ーーーーどうなってるの!?


デバイスで現在位置と地図を確認する。


ーーーーデバイスに電波が入らない。現在位置がわからない。


頭の中が恐怖で一杯になる。
神社の方から不気味な視線を感じる。
危険を頭で認識する前に全力で走り出した。
しかし、身体が上手く動かない。



右足のふくらはぎを捕まれる感覚を覚える。
身体が転がり、そのまま引きずり込まれる。



「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


少しでも抵抗するべく声をあげるがむなしく響いた。


引きずり込まれ、身体が宙に浮く感覚を覚える。
凄い高いところから落ちている!!


「いやぁぁぁぁ!!」 


混乱のあまり叫び声しかあげられない!
誰か!!助けて!!


ーーーーウワァーオン


動物の吠える声が響く。
わたしの身体を何かふわふわものがキャッチした。
そしてゆっくり降りていく。


真っ暗の空間の中、やや冷たい地面に座り込む
何があったのか理解できない。


ーーーウォォン


動物の唸り声みたいな音が響いた。


・・・・・・近くにいる主を探せ・・・・


一瞬そんな風に言われた気がした。
周りを見てみると真っ暗で本当に何も見えない。
今感触わかることはカバンをしっかり持っていること、
わたしは座り込んでいることだけだ。
まず、胸ポケットの感触を確認した。
どうやらデバイスはポケットにしまっているようだ。
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